競合分析テンプレート

テンプレートの一番上の表に競合他社の名前と分析の完了日、分析担当者を記入します。こうすることで担当者が明確になります。同じ表で、相手がどの層にあてはまるかを評価します。主要な競合であれば第 1 層、中堅の競合は第 2 層、それほど脅威を感じなければ第 3 層とします。

この表の下には、競合相手の簡単なプロファイルを記入します。ここには、企業のミッションや主な目標、企業規模、収益などの基本的な情報をまとめます。

競合分析の目標は競合相手を理解することだけではありません。相手よりも自社が優れている点を洗い出し、それをアピールするための方法を特定します。テンプレートの [Competitive advantage (競争優位性)] セクションでは、批判的思考を働かせて自社の優位性を特定します。競合相手の製品よりも多くの優れた機能がありますか? 実証された成功に関して相手よりも長い歴史がありますか? 業界で信頼されている機関からお墨付きをもらっていますか? 自社の優位性が見つかれば、どんな些細なことでもこのスペースに記入します。

自社と競合他社が同じ目標に向かっていることはわかりましたが、このセクションでは自社のターゲット市場がどの程度他社のものに近いかを見ていきます。チャートを埋めて相手のターゲット市場、業界、市場シェアを特定します。次に、自社に対しても同じことを行って相手と重複する部分とそうでない部分を見ていきます。注釈を追加できるセクションもあるので、この演習を進めていくなかで得られた知見や発見も記録できます。

ここからは企業の花形、つまり製品ラインナップに注目していきます。このセクションでは、自社と競合他社それぞれの製品の概要、ポジショニング、価格設定を書き出すことで、自社と競合他社の製品を比較していきます。表の下部には特定のコア機能を比較するためのスペースがあります。ここで自社製品を差別化する要因を特定することで、それをマーケティングに生かして相手を圧倒できるようにします。

自社の製品をアピールする際 (さらに競合他社を打ち負かす際)、使用するマーケティングチャネルについて戦略をよく練る必要があります。テンプレートの大部分を占めるのがこの表です。ここには、競合他社と自社が同じマーケティングチャネルで何を行っているかを比較できるだけの十分なスペースが設けられています。競合他社の Twitter フォロワー数から、会社をアピールするためにどんな言葉を使っているかまで、チャネルごとにできる限りの詳細を記入するようにします。ここではじっくりと時間をかけて、自社のマーケティングを差別化できる巧みな方法を見つけ出すようにしましょう。

自社に関する振り返りをして、競合分析を締めくくります。最後の表は SWOT 分析になっていて、ここに自社と自社製品の強み (顧客層を確立している) と弱み (競合他社より価格が高い)、ビジネスチャンス (まだまったく接触していない業界がある)、脅威 (競合他社が新機能をリリース予定) を率直に記入します。リスクと、対応できていない領域の特定は辛い作業になりがちですが、こうすることで厳しい競争のなかでも勝利を収めるための貴重な情報を手に入れられます。